高齢者の健康 2016 9 17

 先週だったでしょうか。
日本の国民医療費の総額がニュースになっていました。
そのうち、高齢者医療費が大きな割合を占めていると書いてありました。
 日本は、世界トップレベルの長寿国です。
しかし、高齢者医療費が大きいとなると、
「健康寿命」が、どのくらいなのか気になります。
 いくら長生きしても、
病気で、病院や自宅で不自由な生活を送っていたとしたら、
本人にとっても、つらいことでしょう。
 多くの日本人が気にしている病気とは、癌でしょうか。
しかしながら、将来、癌は、薬によって治療可能となっていくでしょう。
 高齢者にとって、気を付けなければならない病気は、
脳卒中(CVA,cerebrovascular accident)です。
 CVAには、脳出血と脳梗塞があります。
脳出血は、漢字から見当がつくでしょうが、
脳梗塞とは、脳の血管が詰まってしまうことが原因です。
 脳出血にしても脳梗塞にしても、
このような病気になってしまうと、
ADL(activities of daily living)、
つまり日常生活動作が低下して、
結果的にQOL(quality of life)、
つまり「生活の質」も大きく低下してしまいます。
 いくら長生きしても、
ADLやQOLが大幅に低下した状態では、
本人にとっては、幸福とは言えないでしょう。
 脳梗塞が起こりやすいのは高齢者であり、
その原因(危険因子)は、高血圧や喫煙、脱水など、
いろいろな危険因子がありますが、
生活習慣に起因していますので、改善できます。
 脳出血の危険因子として、
大きな割合を占めているのが高血圧と言われています。
これについても、生活習慣を改善することで、
リスクを減らすことができるでしょう。
 脳出血も脳梗塞も、
その他の原因として、ストレスが考えられます。
 60歳を過ぎたら、「人生の清算」、つまり「人生の心の清算」が必要です。
「私は、どのような人生を生きてきたのか。
どのような心の傾向性(心の癖)があるのか」を考えることです。
 いくら生活習慣を直しても、
心の癖を直さなければ、悪い生活習慣が戻ってしまいます。
 60歳を過ぎたら、「心の治療」を始めることです。
これは、自分自身で、いつでもできることです。
 年老いたら、「心を直さなければ、病気は消えない」と思いましょう。
若者から見れば、高齢者は、「人生の達人」です。
人生の達人である以上、心は、常に、静かな湖面ごとく、穏やかであるはずです。
 しかし、心に癖があると、その湖面は、ざわついてくるでしょう。
心の健康が、体の健康につながります。















































































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